【Snowflake】Summit 25に参加してきた話

【Snowflake】Summit 25に参加してきた話 | Tableau-id Press -タブロイド-
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やしろです

一昨年、去年に続き今年もまたまたSnowflake Summitに参加してきました!
今年も色々熱い機能がたくさん発表されているので、早速ご紹介していきたいと思います。

サミットの概要

開催場所は去年と同じくサンフランシスコのMoscone Centerで、6/2(月)~6/5(木)の4日間開催でした。

去年と同じアングルの写真撮ってみました。
手前にDatabricksの広告が入り込んでるのもまるっと同じですね。

昨年のテーマは「BUILD THE FUTURE TOGETHER WITH AI AND APPS.」でしたが、今年は「BUILD THE FUTURE OF AI AND APPS」です。
”AIやアプリとともにある未来”を作るのではなく”AIとアプリの未来"そのものを作るのである、これからはAI・アプリありきの時代であり、それをSnowflakeが創造していくのである、という力強いメッセージに感じました。

こちらも去年と同じアングルからの一枚

会場の中の作りなどは去年とほぼほぼ同じなので、なんとなく回りやすい気がしました!(それでもだいぶ迷子になってセッションに間に合わないこともままある)

Opening Keynote(Day1)

今年のキーワードは”Simple”と”Easy”だと思います。初日のOpening Keynoteの間、ずっとこの2つの単語を強調していました。
Snowflakeはシンプルさを重視し、エンジニアだけでなく、ビジネスユーザーやアナリストも誰もが活用できるAI基盤を目指している、という強い意志を感じました。
また、そのAI基盤を構築するのに堅固なセキュリティ・ガバナンスは必要不可欠なので、そこについても非常に強調して言及していました。

Keynoteは初日のOpening Keynote、2日目のPlatform Keynoteと3日目のBuilder’s Keynoteの3回開催されます。
初日の目玉はCrunchy Dataの買収と、Open AI CEOであるSam Altmanとの対談でした。

PostgreSQLにあまり明るくなく、Crunchy Dataについても今回調べたにわか知識しかないのですが、PostgreSQLのサポートサービス事業などを展開している、業界のリーディングカンパニーの的存在のようです。
列志向で集計処理など分析的処理向きのSnowflakeとトランザクション処理に強い行志向のPostgreSQLが融合することでどんな化学反応が起きるのか…といった話題についてはExtureの喜田さんがすでにとてもわかり易くブログ発信されているので勝手にリンク共有させていただきます。
[Snowflake Summit 2025] Snowflake × Crunchy Dataの発表を読み解く
ちなみにSnowflake Postgresについては、Crunchy Dataの買収完了後に詳細が共有されるようです。

Snowflake CEOのSridhar Ramaswamy氏とOpenAIのSam Altman氏による対談では、「AIの進化に企業はどう向き合うべきか」が中心テーマとして語られました。
Altman氏は、AIを活用して成功する企業に共通する条件として次の3点を挙げています:
・高速な反復を重ねられること
・失敗のコストを小さく抑えられること
・"昨年の常識"を"今年の常識"と考えず、柔軟な思考を持てること
特に3つ目は、毎年カンファレンスに参加する身として非常に共感できるポイントでした。
日々アップデートされる技術と向き合うなかで、変化を当然と受け入れる柔軟さが何より大事だと痛感します。(アップデート早すぎてキャッチアップは本当に大変…)

Platform Keynote(Day2)

2日目のPlatform Keynoteでは新たな機能が数多く紹介されたのですが、昨年までとは違い各課題ベースに紹介される形式でした。
この1年間ユーザーの声を聞くことに注力し、ユーザーのフィードバックを基にした開発に全力投球したとのことで、そのスタンスをよく表したスタイルだなと思いました。
今回発表された主な新機能は以下のとおりです。

・Adaptive Compute Warehouse
あああポリシーに基づいて必要なリソースを自動的に決定する新しいコンピュートリソース管理システム(PrPr)
・Snowpipe Pricing
あああSnowpipe StreamingとSnowpipeの料金体系を統一しシンプルに
あああ約50%のコスト削減下見込めるとのこと
・Snowpipe Streaming
あああ通常のSnowpipe(ファイルベース取り込み)に比べ、レイテンシが大幅に短縮された、ストリーミング的にデータを取り込む
あああAPIベースの機能(PuPr)

・Snowflake Horizon Catalog
あああSnowflake HorizonがObservabilityとSecurityを強化、またCopilot for Horizon CatalogによりSnowflake外部にあるデータも
あああ検索可能に(近日PrPr)

・Openflow
あああ今回の発表の目玉の一つ
あああデータの取り込みと統合を簡素化するためのマネージドプラットフォーム(GA)

・dbt projects in Snowflake
あああdbt coreの機能をSnowflakeに内包、dbt Fusion Engineも利用可能(近日PuPr)
あああ
・SnowConvert AI
あああレガシー・プラットフォームからのデータウェアハウス、BI、ETL移行を加速するために設計された自動化ソリューション
あああAIを活用したデータ検証によりデータの整合性を確保(近日PuPr)
・Gen2 Warehouse
あああ従来のコンピューティングウェアハウスと比較してより高速なパフォーマンスを提供できる設計の次世代ウェアハウス
・Data Science Agent
あああ今回の発表の目玉の一つ
あああMLワークフローのあらゆるステップを自然言語で自動化することで、データサイエンティストの生産性を向上させる
あああエージェントコンパニオ(近日PrPr)
・Cortex AISQL
あああSQLに統合された自然言語機能で、クエリ内でテキストや画像、音声ファイルを処理したり、自然言語でテーブルを結合したりする
あああことが可能(PuPr)
・Native Semantic Views
あああ自然言語でビューを照会するセマンティックSQLであり、AI対応のためのビジネスコンテキストと用語の取り込みを可能にする
あああマーケットプレイスで共有も可能(PuPr)
・Cortex Agents
あああCortex Analyst(構造化データ)とCortex Search(非構造化データ)のオーケストレーションで、洞察を提供(近日GA)
・Microsoft Teams Integration
あああMicrosoft 365 CopilotとMicrosoft TeamsにSnowflakeのCortex Agentを統合(2~3週間以内にGA)
・Snowflake Intelligence
あああ今回の発表の目玉の一つ
あああビジネスユーザー向けの自然言語インターフェイスで、ノーコード でエージェントを構築し、Snowflake内外問わず様々なデータソースを活用可能(近日PrPr)

この場で発表された新機能の数自体は昨年のほうが多い印象でしたが(去年は次から次へと新しい機能がガンガン発表されていった)、今年のほうが1つ1つのインパクトが大きく、特にOpenflowやSnowflake intelligenceなどは既存のデータ基盤のあり方に強いインパクトを与える発表だと感じました。

Builder Keynote(Day3)

3日目は毎年、技術者向けの基調講演です。冒頭では50万人を超えるSnowflakeのコミュニティメンバーに感謝の意が述べられていました。
AIを前提とする時代においては、初期段階でのデータ設計が極めて重要であることから、従来のソフトウェア開発ライフサイクルに改めて「Architect」という新たなフェーズが追加されたのが印象的です。

その他、WHOOP社によるAIチャットボットの構築事例や、TOYOTA Europe社のデータメッシュアーキテクチャの紹介を通じて、AI活用の最前線が示されました。
そして最後には、「AIとの共創はまだ始まったばかり。異なる役割を担う開発者が、ジャズバンドのように即興で奏で合いながら未来を創っていく」というメッセージが力強く語られました。
Day1から続いたバンド生演奏の意図は、このメッセージだったのですね!


おまけ

今回のサミットでいろいろなノベルティをゲットしたのですが、一番の戦利品がこちらです!

SnowPro Advanced有資格者に送られるジャケット!(とニット帽とピンバッジです)
6月のサンフランシスコは思った寒くて、防寒を買い足そうか悩んでいたくらいだったので本当にありがたい。
シンプルなデザインで作りもしっかりしていて、Advanced頑張って取得しておいてよかった!と心から思いました。
このジャケットを着てクマ太郎と写真撮影。

サミットで会うクマ太郎はいつもより明らかに背が高く、でも相変わらずの可愛さでした。
以上、サンフランシスコからお届け…はできませんでしたが、参加レポでした!

おわりに

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