今回はTableau Desktopの内容からは少し離れ、
それらをまとめるプラットフォームとなる
Tableau Server
(Tableau Online)
や、そもそものライセンス体系
Creator
Explorer
Viewer
についてのお話になります。
そもそも、Tableau Server / Online って?
“Tableauユーザ”といえばみなさん”Tableau Desktop”の使用者を想像されるかと思います。
それらのDesktopで作成した「ダッシュボード」や、それが保存された「ワークブック」
これらを閲覧可能にする為のプラットフォーム(土台)
となるのが、Tableau Server や、Tableau Onlineです。
ServerとOnlineは製品が違うのですが、期待される機能はほぼ同じで、通常はいずれか一方を採用します
それぞれの機能や価格の違いについてはこちらを参考下さい。
簡単にいうと、
・自社で環境を用意(オンプレミス) ⇒ Tableau Server
・Tableau社が環境を用意(クラウド) ⇒ Tableau Online
という違いです。
Tableau Serverの世界の全体図
Tableau Serverを宇宙と捉えると、その中には「サイト」と呼ばれる単位で、小さな銀河のようなものがあります。
通常のユーザが見られるのは単一サイトになるパターンが多いと思いますが、
Server管理者であれば、見せたいユーザの大きなまとまりごとに「サイト」を作成/管理する事が出来ます。
Tableau Serverは
Tableau Server
⇒サイト
⇒プロジェクト
⇒ワークブック (&データソース)
⇒ダッシュボード (ユーザが見る画面そのもの)
という階層構造になっています。↓の図はそのイメージです。
(実際は、プロジェクトの中にあるプロジェクト、という階層も作成出来ます)
Tableau Onlineの世界では、サイトは一つしかありませんので、一番上の階層が減ります。
(Tableau社が持っている複数のサイトから、ひとつを借り受けている、というイメージだと理解しやすいですね)
サイト
⇒プロジェクト
⇒ワークブック (&データソース)
⇒ダッシュボード (ユーザが見る画面そのもの)
こちらがTableau Onlineの階層構造です。
他のサイトを意識する事がないので、上の図よりコンパクトですね。
Tableau管理者の方は、上記のひとつひとつのまとまりごとにパーミッション(閲覧権限)を設定し、
見せたいユーザ、逆に見て欲しくないユーザ、を管理する役目を担います。
(パーミッションの詳細設定についてはこちら)
Tableauのユーザライセンス体系
ダッシュボードをパブリッシュする環境としてのTableau Server / Tableau Onlineについてはいくらかイメージを持って頂けたかと思います。
それではその環境を活用するユーザの視点ではどうでしょうか。
Tableauのライセンスには
・Creator (クリエイター)
・Explorer (エクスプローラー)
・Viewer (ビューアー)
の3種類があり、それぞれについて〇〇人、という契約になります。
各ライセンスの出来ること出来ないことをまとめたのが、下のマトリクスです。
(こちらの公式ページ下部にある表から抜粋してまとめています)
簡単にいうと
Creator…Tableau Desktop / Prep / Server(Online) とTableauの機能すべての使い手。
データを加工したり、新しいデータソースを作成するのは、Creatorでないと出来ません。
Tableau DesktopとServer(Online)の両方で、ダッシュボードの作成が可能。
Explorer…Tableau Server(Online)でのデータ活用、閲覧をするユーザ。
Creatorがパブリッシュしたデータを元にダッシュボードの作成や、
既存のダッシュボードの修正が可能。
Viewer…Tableau Server(Online)でのデータ閲覧専属のユーザー。
Excelでいう「読み取り専用」の状態で、ダッシュボードの操作が可能。
直接データからダッシュボードを作ったり、修正する事は出来ない。
という区分けになります。Creatorは全機能使用可能なのに対し、Viewerは読み取り専用、
そしてExplorerはその中間、というような位置づけであり、
Creatorがデータ活用を推進していく少数精鋭、
Viewerは意思決定をするTOP層や、数字を確認するよう求められる営業個人、などに充てられる事が多いかと思います。
(もうひとつのアクセス管理機能である) サイトロールについて
上記でお話ししたユーザーライセンス、パーミッション設定の他に、「サイトロール」という機能がTableau Server/Onlineには存在します。
それぞれ
ユーザーライセンス ⇒ Tableau上で使える機能を定義 (どのコンテンツが見られる/見られないといった制御は「パーミッション」で定義)
サイトロール ⇒ 管理者権限(パーミッションの変更やユーザ追加/削除が可能な権限)を持つ/持たない を定義
(Creator,Explorerであれば管理者権限を持つ事が可能)
パーミッション ⇒ どのコンテンツが見られる/見られない といったアクセス権限を制御
といった違いがあり、それぞれの組み合わせによって、Tableau上で出来る/出来ないが決まります。
サイトロールで与えられる管理者権限には
サーバー管理者…Tableau Serverのすべてに対して無制限にアクセス可能
サイト管理者…権限を与えられたサイトのすべてに対して無制限にアクセス可能
があり、管理者権限の付与は、管理者のみが可能です。
(Tableau Onlineにはサーバー管理者は存在せず、サイト管理者のみです)
一般的にはCreatorユーザーが管理者を担う事が多いので「管理者=Creatorのみ」と思われがちですが、
Explorerも権限を与えれば管理者になる事は可能です。(Viewerは無理)
この「ユーザーライセンス」と「サイトロール」の違いは理解しておきたい点です。
まとめ
・Tableau Server/Onlineは別製品だが役割は同じ
・サーバー、サイト、プロジェクト、ワークブック(ダッシュボード)という階層構造がある
・Creator も Viewerも 名前の通り、データの作り手、読み取り手、というユーザーライセンスの違いがある
・ユーザーライセンス、サイトロール、パーミッション、それぞれの組み合わせによってその人が何が出来る(見られる)が決まる
上記の他にも覚えておきたい点は実はたくさんあります。
さらに知りたい事は公式ページでどうぞ
Tableau Online へようこそ
https://www.tableau.com/ja-jp/learn/get-started/online-admin
今回の情報を軸とし
よき管理者としてTableauを推進して頂ければ幸いです。