Tableauの機能拡張

Tableauの機能拡張 | Tableau-id Press -タブロイド-

完全に受け売りネタです。

いつも参考にさせていただいているDevelopers.IOにて、先週ラスベガスで開催されたTableau Conferenceの内容が早くも共有されています。

Developers.IO – Tableau Conference 2015 at Las Vegas [基調講演レポート] Keynote: Christian Chabot and Chris Stolte

今後の機能拡張に関する記載が多数ありますが、直近に私が投稿した内容と関連するものもありましたので、私の雑感をまとめてみます。

 

◆Data

・Union
⇒先日の投稿『Alteryxでデータの一括結合』で取り上げたばかりの内容がTableauでできるようになるようです。
集積されているデータ量が膨大な場合などは引き続きTableau外で処理した方が良いかもしれませんが、使用頻度は高くなりそうです。

・Cross Database Join
⇒これまでは、同じフォルダのCSVとか同じエクセルのシート間でしかできませんでした。これも期待大です。

 

◆Visualization

・Global Post Code
⇒郵便番号をデータソースに持っておく必要がありますが、郵便番号から色塗りマップが使えるようになるそうです。
GPSなどから取得する緯度経度データを適用させる場合、緯度経度データを郵便番号に紐付ける必要があります。これは近日中にAlteryxで実装して投稿しようと考えています。

・Custom Territories
⇒これは便利です。エリアの管理区分(例えば関東に山梨や新潟を含めるか、とか)は組織によって異なりますので、カスタマイズできると使いやすいですね。

・Spatial Data
⇒シェープファイルが読めるようになります!

上の3つは空間情報処理系の機能拡張になる訳ですが、現状では以下のような課題もありますので、それらも改善されることを期待したいところです。

課題①ポリゴンデータはプライマリーデータソースになる
⇒こうなると可視化上の制約が大きくなります。ポリゴンはあくまでバックグラウンド情報であり、そこに落とし込むデータの表現が重要な訳なので、ポリゴンはセカンダリか、専用のデータソース的に持てると良いのですが。

課題②1つのビューの中で複数フィールドの緯度経度を表現できない
例えば、AさんがX店で商品を買ったというレコードには、Aさんの位置情報と、X店の位置情報の二種類の緯度経度を持ったりしますが、いまのTableauでは同時に表現できません。
データソースを“うまく”加工して無理やり実装することはできないこともないですが、別の課題が出たりするのであまりお奨めはできません・・・。

いずれにせよ、空間情報処理は計算量が多く、Tableauで全て計算させようとするとパフォーマンスへの悪影響が大きいと想定されます。計算が複雑化して処理時間が長くなる場合にはAlteryx等による外部でのデータ処理を検討する必要がありそうです。

・Viz within a Viz!
⇒もっとも期待度が高いです。サンプル画像にあるように、特にマッピングのビューで有効だと思います。

 

◆Analytics

・Outlier Detection/Clustering
⇒これらはVer8.1のR連携で取り上げられていた処理と同じものですね。この程度の関数ならば、そのまま組み込めるので組み込んだ、ということでしょうか。裏を返すと、いったんR連携には見切りをつけた感があります。
将来的にはまたTableau内部に専門的な統計分析機能を組み込んでくる可能性はありますが、どちらかというと最近は、Rも含めてSASやSPSSなどの別の統計ソフトのアウトプットファイルとの連携を深めており、しばらくは踏みこまないということなのかもしれません。

 

◆Dashboards

・Dashboard authoring in the web
⇒是非追加して欲しかった機能です。

・Cross Database Filtering
⇒具体的なことはわかりませんが、これまでデータソースをまたぐフィルターはパラメータで作る必要がありましたが、その必要はなくなるようです。
パラメーターの項目はデータソースの更新に連動しないなどの課題がありましたが、そういった心配はなくなりそうです。

 

◆Mobile
◆Vizable

⇒さっそく試してみます!(現時点では良くわかっていません。すいません・・・)

ざっとこんなところでしょうか。とりあえず、引き続き空間情報処理のニーズは高いということですね。

新機能の大半は、半年か一年くらい後のメジャーアップデート時に搭載されることが多いですので、それを楽しみに待ちたいと思います。

 

T.Fuji