4月19日のTableau Conference on Tour Tokyoにて
『ダッシュボードデザインの基本』
というテーマで登壇させていただきました。
その中で、KPIダッシュボードのビフォーアフターをご紹介しましたので、ファイルをTableau Publicで共有しました。
簡単な説明とともにご紹介。
Tableau-id上で、2014年8月にKPIダッシュボードサンプルという記事を書きましたが、
そこで公開したダッシュボードを『ビフォー』として、
デザイン観点(フォント・色・レイアウト)を意識して簡易に修正した『アフター』版、さらに
コンテンツ観点(目的・情報整理・適切な可視化方法)まで加味した『アフターのアフター』版を作りました。
まず、これが『ビフォー』(※2017/04/21 誤って別のファイルを上書き保存してしまったのでver10.1で上げ直しました・・・)
なかなか色がうるさいですね。無駄な枠線などもあります。数値も小さく見づらいです。
フォント、色、レイアウトを簡易に調整した『アフター』がこちら。
フォントサイズ差での強調、色数の抑制、レイアウトを揃えなど、簡易な修正でシンプルで見やすいダッシュボードに修正したものです。
難しいスキルは必要なく、デザインの基本を抑えるだけでこのくらいには誰にでも簡単に作れると思います。
ちなみにフォントは『Tableau Book』です。
カンファレンスでも話しましたが、『メイリオ』などの日本語フォントはMacやiOSでの表示を制御できないのでオンライン展開する場合には、欧米フォントの『Tableau Book』等を使って、閲覧環境に委ねるという選択もあります。
標準的な環境ならば、MacとiOSでは日本語は『ヒラギノ角ゴシック』に、WinのChromeでは『メイリオ』になると思います。たしかIEだと『MSゴシック』とかで微妙でしたが・・・
また、Windows上のTableau DesktopやReaderだと、MS UI Gothicだったと思うので、iPadとかで見るようなニーズがなく、Windows環境メインなら『Tableau Book』フォントよりも『メイリオ』がシンプルで見やすいと思います。
さて、『ビフォー』版も『アフター』版も、そもそも掲載情報がモリモリなので、コンテンツを減らしつつ、Tableauのアクション機能によるページ遷移なども加えた『アフターのアフター』版がこちら。
先述の2つバージョンからは表示している情報数も内容も異なるので直接的には比較しづらいですが、コンテンツのボリュームや配置を調整することでより見やすくまとまっているかと思います。
気になった情報をクリックして詳細情報へページ遷移したり、絞込みができるのもTableauの良いところですね。
ちなみに、何をどう配置するかは、ダッシュボードのそもそもの目的・役割・用途による部分で、最も重要なポイントです。
今回はデザインの話にフォーカスを当てているため、そこには触れませんが、デザイン以前に『ダッシュボードの5W1H』をきちんと詰めておくことをオススメします。
■ダッシュボードの5W1H
Why そもそもの可視化目的は?
What 何を見る?
Who 誰が見る?
When いつ見る?
Where どこで見る?
How どうやって見る?
これらが定まっていないと、特にコンテンツ観点(目的・情報整理・適切な可視化方法)でのデザイン構成が固まらず、効果的な可視化は難しいと思います。
T.Fuji
p.s.
『ビフォー』版と『アフター』版の折れ線グラフでは在庫数を単純なSumで計算していますが、通常は月間の数値を四半期に足し上げて見るような数値ではないので厳密にはおかしいですね・・・失礼しました。
また、コーヒーチェーンのデータ(確か昔はTableauのデフォルトのサンプルデータだったはず・・・)だと当年と前年の数値がまったく同じで折れ線が重なるので、『アフターのアフター』版では計算フィールドでダミーデータを作って表示しています。念のため。