はじめに
こんにちは!株式会社truestarのマーケティング担当 Rika です。
本日は、2024年12月6日開催、Japan Tableau User Group(JTUG)総会2024”Tableau Festival -New Frontier-”のプラチナスポンサーセッション登壇コンテンツを、ブログ用に大幅加筆してお伝えします。JTUG総会にご参加でなかった皆様、どうぞご覧ください。
なぜかうまくいく!truestar 社内質問板 “駆け込み寺”の秘密
入社1日目の気づき
さて、ご存じの方はご存じかもしれませんが、私は2024年11月にtruestarにJoinしたので、イベント登壇時点では入社わずか1か月という超Newbieでした。
そして、入社1日目にして驚愕するわけです。
Teamsの質問板のレスが、とにかく早い!しかも活発。
特にこの「駆け込み寺」というところに書き込むと、ものの数分でたいてい誰かがお返事してくれます。外資・日経、事業会社・コンサル、大企業・中小企業・スタートアップ、いろんな企業で働いてきて、今5社目ですが、この成熟度とスピード感には圧倒されました。
本日ご来場のみなさまもどうですかね?質問版、一人で切り盛りして疲れてませんか?リアクションの一つも帰ってこなくて何日もたって、絶望してませんか?(会場の方のほの暗い苦笑が忘れられません)
でも、その方が普通ですよね。
というわけで、今回のスポンサーセッションで、ぜひこの我々truestarの、なぜかうまくいく、社内質問版の秘密について、みなさんにシェアしよう!ということになったのです。
駆け込み寺誕生の背景
ここからは、グエンさんに、駆け込み寺誕生の背景についてお話いただきました。
ありがたいことに、クライアントからのお引き合いも多く…なると、採用が増えるわけですが、それはつまり”初心者”が増えるという事も意味していたようです。ご存じの通り、データ業界は常時、熟達した専門人材の熾烈な争奪戦。そう都合よく、経験者ばかりを採用はできません。
となると、課題となってくるのが、未経験者や経験の浅いメンバーの育成です。リモートワークも育成の壁になったようですね。(2024年12月現在、truestarは週1日出社制度はありますが、比較的リモート率は高い就業体系となっています)
しかし、これらの課題を”みんなで助け合って解決しよう!”という前向きな努力が「駆け込み寺」を生んだようです。
私が”駆け込み寺”で質問する理由
続いて、すみさんより、駆け込み寺に”質問”する理由について、2つのポイントでお話いただきました。
①内省力UP:質問を言語化することで、情報整理ができる
Tableau開発やデータの悩みは、ひとりで考え込むと迷走しがちでよね。
でも、図化したり言葉にすることで自己解決したり、本当に必要な要件なのか?工数を割く必要があるのか?を改めて考えることができます
②質問力UP:第三者に説明するときに1から10まで、背景から説明する必要はない
質問板といえば、回答する側のスキルが注目されますが、質問者にもスキルが必要なことは見逃されがちです。
自分の課題は何で、手持ちの情報はこれで、自分はこう思うんだけど、〇〇さん/みんなはどう思う?
これができれば、もうほとんど課題解決は終わっています。
私たちの仕事はコンサルティングであり、クライアントの課題解決です。
自分の課題解決ができるように、質問力を高めるのが、コンサルタントとしての第一歩かもしれませんね。
私が”駆け込み寺”で回答する理由
回答者の目線からは、グエンさんがお話してくださいました。
恩返し :自分が初心者だったころ教えてもらったから!
嬉しいフィードバック:質問者から「助かりました!」と聞いて嬉しかったから!
アワード受賞 :会社が認めてくれるから
私、こういうの大好きなんですよね。 Tableauを中心に、仕事以外のコミュニティで活動し始めて5年、Giverと呼ばれる方に多く出会う機会をいただきました。どなたも、本業がありながら、コミュニティに多大な貢献をしてらっしゃる方々です。「どんな使命感/モチベーションでこんなに活動を?」と疑問に思っていた事もありました。ですが、多くの方がこうおっしゃいます。
「楽しいから」
紐解くと、一人の人間としてポジティブに肯定される感動ではないかと、私は思っています。「楽しい」に勝る活動のエナジーはないですね。
さて、ここまでで、読者の皆様は、駆け込み寺の秘密、なんだと思いました?
駆け込み寺の秘密、それは文化
私は、「文化」だと思いました。
けれど、そうですよね、って言ったら、うちにはその”文化”がないんです!って話になりますよね。
大丈夫!文化は作れます!
行動から作る文化
社会学の権威、マックス・ウェーバー先生の言葉を借りましょう。
文化は、価値観や信念が人々の行動に影響を与え、その行動が社会構造を形作る力を持つものである。
行動の源泉は、確かに価値観や信念です。ですが、これを変えるのが難しいなら、行動自体を変えてしまえばいいのです。行動が変われば、社会が変わる。
行動を変える、は文化を変えるのと同義のはずです。(教授に言ったら飛躍してるって怒られそう…ちなみに、全くの蛇足ですが、私の大学の専攻は社会学です。)
とはいえ、明日からどうしたらいいか、途方にくれてしまいますよね?では、具体的にどんな行動すればよいのでしょうか?
これが、私たちtruestarの答えです。
行動を作るTips by truestar
質問を促すには!
“なんでも聞いて良い”チャネルを1つは作る
「どこで聞けば良いかわからないから、質問できない」を減らす
※ちなみに、駆け込み寺は、Tableauやテクニカルな質問に閉じてすらいません。
「ファイルの置き場所が分からない」「出張手配の仕方が分からない」など、なんでもアリです。
即レスを心がける
「早っ」という感動体験を質問者に提供する。
回答を促すには!
回答できない時は、知っていそうな人にパスする
忙しいマネジャー・社歴の長いベテランこそ、回答だけでなく“パス回し”を意識する
“わかりません!”も立派な回答として認める
最も避けるべきは放置と、放置が普通になる事。「社内では分からない」事が判明するだけでも大収穫。サポートチケットなど社外のリソースを頼るときの判断材料になる
継続する仕組みは!
入社時だけでなく、継続的に“駆け込み寺”を案内
入社時のオンボーディングの際はもちろん、継続的に、困ったときは駆け込み寺へ、を案内する。
表彰制度を設ける
行動は、組織に認められて初めて文化の礎になります。質問者・回答者の行動をポジティブに承認することが大事です。
成功体験をシェアする
質問をすることで、状況を整理する力が付いた!質問力が上がったおかげで、クライアントミーティングで的確な質問ができるようになった!など、個人の成功体験をチーム共通の成功体験にする
いかがだったでしょうか?明日から実践できそうではないでしょうか?
“駆け込み寺”の未来とTRY
駆け込み寺は文化である、というお話をしました。
つまり、入社わずか1か月ではありますが、私は、駆け込み寺は、truestarそのものであると思うようになりました。
事実、駆け込み寺は、社員のちょっとした課題解決の場に始まり、現在は、クライアント案件の課題解決の場に成長しつつあります。
駆け込み寺同様、我々truestarのコンサルティング事業は、最も身近で大事な仲間である社員の課題解決から、クライアントの課題解決、そして社会課題の解決に向けて、今後も成長し続けて参ります。
最後に
登壇当時には気づかなかったのですが、この駆け込み寺を育てたのは、フルリモートワーク環境だったのかもしれない、と最近感じています。
このブログを執筆している2024年12月現在、出社かリモートワークかで世論が盛り上がっています。
truestarは、週1日出社(2024年11月より)と比較的リモート率の高い企業ですが、私はオフィスには比較的よく立ち寄っています。
出社かリモートかの議論自体は、その方やその方のご家族、組織によって状況が異なるので、二元論的な議論自体がナンセンス、というのが私の解ではありますが、一方、一人の個人として、”人と直接会う”事はとても大事にしています。
ある種のアイロニーのように聞こえるかもしれませんが、私は、長くデータアナリストとして過ごしてきたからこそ、数字やデータに置き換えられない、定量的ではない”情報”に焦がれています。それこそ、話す時の目線、手を握る力強さや、情熱や雰囲気というような、言葉にしづらいものです。だから、出社も出張も、コミュニティの遠征も、私にとっては、体力と自由が担保される限りは、好ましいものです。
駆け込み寺の未来とTRY、の最終フェーズ、社会課題の解決の中に、”地方における雇用創出”という項目があったことにお気づきの方はいらっしゃるでしょうか?
フルリモートワークでこれを叶える個人のフリーランサーや事業者の方は、近年散見されるようになりました。
一方、伝統的ではありますが、私はやはり地方に「支社」を置いてみたいという願望があります。
この1年、地方のコミュニティイベントに参加するようになってから、関西を中心に、そのバイタリティ・有能な人材の多さ・オープンなマインドセットに驚愕してばかりです。次に日本で大きなイノベーションが起きるときは、間違いなく西で起こると確信しているほどです。昔と違って、シェアオフィスなど、小さく拠点を設ける事も可能になりました。その地に根付いき、そこでしか感じられない”情報”の中で働くのは、きっと素敵でしょう。
というわけで、関西でもっとお仕事ください。
よろしくお願いします。
神戸滞在中の、東京・大阪二拠点生活にあこがれるRikaより