こんにちは、d.suzukiです。先日参加してきたDCWTの記事を書きたいと思います。
今回レポートするのは株式会社unerry 島田 崇史さんのセッションです。
セッション概要:
プライバシー保護規制強化の時代における、1st Partyデータの活用、そして他社とのデータコラボレーションへの注目が高まる中、Snowflakeの強固なセキュリティ技術と近年買収したStreamlitの組み合わせがデータ経営の革新に繋がる可能性があります。このセッションでは、弊社の具体的な事例とR&Dの取り組みを通してSnowflakeで描くデータ経営の未来についてご紹介します。
キーメッセージは「全社員のドメイン知識を終結させ、インサイトを量産するデータ経営の実現」
1.株式会社Unerry事業内容
株式会社unerryは人流データの活用を積極的に行っており、そのデータは国内最大規模を誇ります。
このデータは、消費者の体験向上を目的とした事業運営の一環として利用されています。
同社はテレビCMの視聴と実際の購買行動との関連を分析するなど、さまざまなコミュニケーションチャネルと人流データを組み合わせて分析しています。また、データはIoTセンサーとビーコンを利用して収集され、地下やビル内といった場所での消費者行動も予測可能です。
重要な点として、同社が収集するデータは個人情報を一切含まず、消費者からの許諾を得た上で利用されています。AIによるデータプロファイリングを行い、さまざまなビジネスインサイトを提供しています。
2.データ経営の現在
DX領域で日本は米国に比べて成果が出ていないと言われています。特に、新製品・サービスの創出やビジネスモデルの変革において大きな差が見られます。(単に紙をデジタル化するといった業務効率化ではなく、新製品・サービスの創出まで行うのが真のDX価値)
この背景には、経営層にIT人材が不在であることや、経営者とIT部門の協調不足があります。
これらの問題を解決するためには、データを資本と捉え、経営リソースをデータ資本家に投下する「データ経営」の視点が重要となります。
3.社員が持つドメインナレッジをとデータ分析を組み合わせる
従来では、BIツールを用いた分析を社内で展開しようとすると、利用者ごとにアカウントを発行し、それぞれの環境を構築する手間とコストがかかっていました。
しかしStreamlitを使用すると、簡易な分析作業であれば、Snowflakeのアカウントを用いてアプリケーションをネイティブアプリ化し、社内に簡単に展開することが可能となります。
デモでは、StreamlitのApp上で自然言語で質問を投げると、SQLを自動生成してPODBにアクセスしてすぐにデータを返してくれる、というのを実演してくださってました。
(「直近で従業員の企業トップ3を教えて」と入力すると、自動生成されたSQLが表示され、会社名・従業員数のテーブルが出力される)
企業は低コストで高機能なオープンソースソフトウェア(OSS)を利用して、効率的な分析環境を構築できるため、
社員一人一人がデータ分析をもっと身近なものとして活用し、新しいインサイトをより手軽に発見し、新製品やサービスの創出を行える未来はすぐそこまで来ているようです!