はじめに
こんにちは。池田です。
前回に引き続きAlteryx Inspireで視聴した個別セッションの内容をご紹介します。
タイトルは「Successfully adopting Alteryx in an Organization」で
簡単に和訳すると「組織にAlteryxの導入を成功させる秘訣」のような感じですね。
このセッションでは、Alteryxを組織に導入する際の注意点や考慮すべきことをお話しされていました。
セッション発表者
このセッションはAlteryx社とkeyrus社の合同開催のセッションでした。
keyrus社は、日本ではサービスを行っていないようですが、アメリカ、中国、ヨーロッパなどで
幅広くデータ活用やデジタルソリューションに関する支援サービスを展開しているデータコンサルティング会社のようです。
全ての組織がデータ組織になるために
セッションの冒頭のお話で、組織におけるデータ利活用の重要性について4点述べておりました。
上記のように、データの利活用の重要性は近年よく言われていますが、実情としては他業務との兼ね合いなどもあり、
組織全体でデータ利活用の促進がうまく行っている企業は多くはないのかなと思います。
ノーコード/ローコードで使用できるETLツールであるAlteryxは、比較的ツールの使い方やデータ処理の流れを理解しやすく、
データ利活用を推進していく組織にとって非常に強力なツールであると思います。
導入の成功へのステップ
では、Alteryxを導入するにあたってどのようなことを考慮すべきなのでしょうか?
セッションでは、データドリブンな組織になるために共通のステップや考慮すべき事柄について述べていました。
共通のステップ
データの接続が簡単であったり、ピーク時の使用量を把握しておくことは
実装・運用面で非常に大切で初期段階で検討すべき事項だと思います。
また、ユーザを増やすためにもユーザへのトレーニングを利用用途やビジネス目的に合わせて実施することは非常に大事で、
これをしないと継続的な利用は難しい気がしています。
ただ、最も重要なことがAlteryxの導入が企業や事業部の掲げるビジネス目標に対して、
期待以上の効果を出してくれるかであると考えますので、①や②を疎かにしてしまうと、
せっかく導入してもうまく活用できず費用だけかさんでしまうという結果になってしまいます。
データドリブンになるために
企画→実装→運用の各ステージで重要になることを述べておりました。
技術的な考慮事項を検討することやパフォーマンスの高い環境の確保は、
継続的にツールを使用してワークフローを運用していくにあたり、非常に重要なことになると考えます。
また、ユーザを増やして継続的に使用してもらうためにもユーザへのガイドやサポートは定期的に行い、
ツールを使用することで得られる価値を理解してもらえるようにすることが重要ですね。
Roadmap
また、Alteryxの導入~運用にあたって各フェイズで具体的に何をしていけばよいかをロードマップで示してくれていました。
①計画フェイズ
計画フェイズでは以下の4点が重要になります。
はじめてAlteryxを触る人にとっては、「Alteryxって何?」「何ができるの?」「何のために使うの?」といったところの
説明が手厚いとスムーズに使用できるようになるかと思います。
②実装フェイズ
実装段階では、下図のプロセスをまわすことが重要です。
実施範囲をきちんと決めることや、Alteryxでデータの処理を自動化することでどの程度利益として跳ね返ってくるかを
予め計算しておくことは、あまり効果がないところには時間を使わないという意味でもとても重要なことだと考えます。
開発環境と本番環境をわけて管理することも、開発やその後の運用の面でとても重要ですね。
③運用/改良フェイズ
運用し、改善していくためには以下の項目を進めることが大切になります。
ある程度浸透してくると、今度はワークフローが大量にできてしまって、サーバーを圧迫してしまうということもあるので、
使用状況を監視して不要なワークフローを消すなど、定期的にメンテナンスをしていく必要があります。
また、認定資格の後押しやユーザのスキルアップのトレーニングを実施することも
ユーザのモチベーションを高く保つために積極的に実施していく事柄だと考えます。
セッションのまとめ
Alteryxを組織でうまく導入して運用していくための具体的な方法をご紹介しましたが、
さいごにまとめとして大事なことをお話しされていました。
ユーザと積極的にコミュニケーションを取りながらAlteryxの使いやすさや導入/使用する効果を説き、
上記の共通のステップの部分を反復して実践していくことが重要です。
特に導入してから組織に浸透させていく段階では非常に時間と労力がかかりますが、
データの利活用とそこから得られるメリットを話して粘り強く進めていくことが、組織のデータ活用の促進につながると考えます。
さいごに
いかがでしたでしょうか。
データリテラシの問題や他業務との兼ね合いでデータの利活用の促進に悩んでいる企業の方も多いかと思います。
特にDX推進部門の方や現場のデータ利活用促進担当の方は、
時間やリソースなどの面から進めることができていないケースもあるのではないでしょうか。
truestarでは、AlteryxやTableauをはじめとしたデータ周りのことを要件定義~実装・運用まで幅広く支援しております。
データ周りでお困りのことなどがございましたらぜひお声がけください。