はじめに
こんにちは。池田です。
5/22~5/26にラスベガスで開催されたAlteryx Inspire 2023に参加してきましたので、
今回は私が見に行ったセッションの1つをご紹介したいと思います。
Design Patterns to Make Testing Routine and Fun!
「Design Patterns to Make Testing Routine and Fun」というセッション名で、
和訳すると「テストを日常的で楽しいものにする設計パターン」となります。
内容も、ワークフロー構築の際のワークロー設計やテストの重要性と、テストを効率的に行うツールの紹介がメインでした。
設計パターンの重要性
Alteryxでワークフローを構築する際、設計はとても重要になりますが、
セッションの中でも、優れた設計がもたらす6つのメリットを挙げておりました。
開発時間の削減やより簡潔なWFであることなど、現場での開発や運用にとって、とても重要なことですね。
テストの必要性
ワークフロー構築の際にテストは必ず組み込むべきであり、テストを組み込むことでワークフローやデータが高品質であり、
エラーやパフォーマンスに問題がないことを保証できるようになります。
テストにおける考慮すべき重要な項目として以下の3点があげられておりました。
・検証:データが有効であり、期待と一致していること
・整合性:正確さと完全性に重点を置く
・回帰性:変更が加えられてもWFが正しく機能することの確認
どれも実業務では欠かせない大事な考え方ですね。
初期開発の段階ですべてを網羅するのは非常に難しいですが、なるべく不完全性を少なくして
運用に耐えられるワークフローを構築することが非常に重要かと思います。
テストの原則と設計
テストの原則
ワークフローのテストをする際の原則として3つの重要なことを言っていました。
・すべてのワークフローにテストと検証を組み込むこと
・テストはシームレスで、WFの一部である必要があるということ
・テストが、ワークフローが動的で再開可能な設計パターンの原則に基づいて構築されているかの確認に役立つということ
つまり、構築するワークフローの中で、
必要に応じてスムーズかつ効率的にテストができるようにしておくべきだということでしょう。
テストの設計
テストの原則を理解し、実際にテストをしていくにあたって、設計で考慮すべき8項目がこちらです。
簡単に和訳してみると以下のような感じになります。
どれも重要な事柄だと思いますが、8つの項目のうち、以下の2つについて便利ツールを紹介したいと思います。
・テストデータと本番データの切り替え
・一時的にワークフローの下流へのデータの流入を止める
テストの際の便利ツール
Input切替マクロ
本番データがとても重たい時や、簡単なテストをしたい際に
いちいち接続を繋ぎ変えるのは面倒くさいですよね。
そんな時に活躍するのがこのinput切替マクロです。
このマクロを使うと、本番データとテストデータの切り替えが簡単に実現できます。
実際のワークフローに組み込んでみた様子です。
ツールのボタン1つでどちらのinputを使用するかの切り替えができて
とても便利であることが実感できると思います。
こちらからダウンロードできます。
PassThroughマクロ
ワークフローで特定のところまで処理したい場合などに使えるマクロです。
データをこれ以上先(下流側)に流すかどうかを設定できます。
実際のワークフローに組み込んでみた様子です。
こちらもボタン1つで下流側へのデータ流入の有無の切り替えができて
とても便利であることが実感できると思います。
こちらからダウンロードできます。
さいごに
いかがでしたでしょうか。
ワークフローの構築時に開発時間の制約などから、ついつい疎かになってしまいがちな
テストの重要性について考え方や便利なツールを紹介いたしました。
今後もAlteryx Inspireで聞いたセッションから気になったものを紹介していきたいと思います。