こんにちは~野口です。
今回はAlteryxのSpatial toolを使って
店舗の位置情報から、大きい道路沿いにある店舗を抽出する方法を紹介します。
この方法で店舗が路面店かどうか判断することが可能になります。
使用データ
技研商事インターナショナル株式会社様の店舗DMPデータ(ハンバーガーチェーン店の位置情報)
処理概要
国土数値情報からダウンロード可能な緊急輸送道路のshpファイルを用いて
緊急輸送道路から半径100m以内にある店舗を抽出していきます。
処理説明
①緊急道路輸送道路のSpatialObjをLineからpointに分解
Poly-Split toolを使って道路のLineデータをPointに分解します。
設定は以下の通りです
②分解したPointごとにPointから半径100mの円を作成
Trade Area toolで①で作成したPointごとにPointから半径100mの円を作成します。
作成した円をSummarize toolで一つのSpatialObjに結合します。
結果、下の画像のような道路から半径100mエリアのデータが完成します。
③店舗の位置情報と②までに作成したデータをマッチ
Spatial Match toolを用いて、店舗の位置情報と①&②で作成したデータをマッチさせます。
そうすると①&②で作成した緊急輸送道路から半径100m以内エリアに存在する店舗を抽出することができます。
赤い点:店舗の位置
緑色ライン:①&②で作成した緊急輸送道路から半径100m以内
以上のように道路のLineデータとAlteryxのSpatial toolを用いれば
簡単に路面店の特定を行うことが可能です!
補足
今記事で紹介した処理の別の方法として、
「店舗から半径100mの円を作成して、その円が加工前の道路のLineデータに接触するか否かで路面店を判断する」
という方法も考えられます。
データの処理を定期的に行う必要がないならば、この方法を採用する方が良いです。
理由は以下の通りです
・わざわざ「道路を点に分解⇒点から100mの円を作成⇒円を結合」という処理を行う必要がない
・店舗から100m以内の円の作成はtool一つでできる
逆にデータの処理を定期的に行う必要があるのであれば
今記事で紹介した方法を採用する方が良いです。理由は以下の通りです。
・作成した道路から100m以内エリアのデータを使いまわすことができる
・道路から100m以内エリアのデータを作成すれば、毎回店舗から100m以内の円を作成する必要がない
空間情報を取り扱うと、どうしてもデータ量が多いため処理が重くなりがちなので
なるべく無駄のない処理を検討することが大切です。
おわりに
AlteryxのSpatial toolを使えば今記事のような処理が非常に簡単に行うことができます。
今回の処理の作成にかかった時間はアイデアを思いついてから15分ほどでした!
まだまだSpatial Toolは利用されている方が少ない印象なので
ユースケースをどんどん紹介して皆様の活用の役に立てればと思います。