データ分析に関わる会社に入ったので、統計の知識を取得したいと思い、統計検定2級の勉強を始め、
先日、合格することができました!
様々な教材を利用しましたが、この順番でやればよかったなーと思う順番で紹介していきます。
その前に、簡単に統計検定2級がどのような試験か、私自身がどのようなスペックであったかをお話致します。
統計検定2級 試験概要
※2023年2月13日時点の内容ですので、必ず統計検定公式HPをご覧ください。
試験内容
大学基礎課程(1・2年次学部共通)で習得すべきことについて検定を行います。
(1)現状についての問題の発見、その解決のためのデータの収集
(2)仮説の構築と検証を行える統計力
(3)新知見獲得の契機を見出すという統計的問題解決力
について試験します。【具体的な内容】
統計検定2級では、統計検定3・4級の内容に加え、以下の内容を含みます。
・1変数データ(中心傾向の指標、散らばりの指標、中心と散らばりの活用、時系列データの処理)
・2変数以上のデータ(散布図と相関、カテゴリカルデータの解析、単回帰と予測)
・推測のためのデータ収集法(観察研究と実験研究、各種の標本調査法、フィッシャーの3原則)
・確率(統計的推測の基礎となる確率、ベイズの定理)
・確率分布(各種の確率分布とその平均・分散)
・標本分布(標本平均・標本比率の分布、二項分布の正規近似、t分布・カイ二乗分布、F分布)
・推定(推定量の一致性・不偏性、区間推定、母平均・母比率・母分散の区間推定)
・仮説検定(p値、2種類の過誤、母平均・母比率・母分散の検定[1標本、2標本])
・カイ二乗検定(適合度検定、独立性の検定)
・線形モデル(回帰分析、実験計画)
・出題範囲の詳細については「出題範囲表」を参照してください。
出題形式 4~5肢選択問題 問題数 35問程度 試験時間 90分 合格水準 100点満点で、60点以上
なお、現在はCBT(Computer Based Testing)方式試験のみ実施されており、ペーパーテストは実施されていないようです。
勉強を開始する前のレベル
統計検定の勉強を開始する前の、数学に対するレベルについて話します。
- 数学は大学受験で利用するための数Ⅱ・Bを高校3年生の時勉強した以来、ここ十何年勉強していない。
- 大学の基礎科目で、基礎数学的なものを受講してみるも、「私文系だしなー」と、まじめにやらず、とりあえず単位を取得するのみに注力…
上記の通り、しばらく数学に触れておらず、統計検定2級で利用する微分・積分も「どうやるんだっけ….」と完全に忘れておりました。 なので、受験辞典の「微分法と積分法」を参考に、解き方を復習しました。
勉強に利用した教材
ここからは、上記のようなレベルで始めた私が、この順番で着手したらよかったなーと思う順番で利用した教材を紹介します。
①BellCurve 統計WEB 統計の時間
統計検定2級の範囲がほぼカバーされていて、とっても丁寧に解説されています。
例が具体的かつシンプルで、各章末にある練習問題で定着化することができたと思います。
数学ノートでは、統計検定で利用する微分や積分などの復習をすることができます。
私は一番最初に公式テキスト「改訂版 日本統計学会公式認定 統計検定2級対応 統計学基礎」から着手したのですが、
正直数学の知識が乏しい段階では、内容を理解することが難しかったので、
統計の時間を読み終わってから着手すればよかったなと思っています….
Step1~Step3がほぼほぼ統計検定2級の範囲をカバーしていると思います。
②とけたろう
こちらは統計検定2級に必ず出題されるような重要な単元についてのブログが掲載されています。
私の場合、幾何分布、重回帰分析、分散分析がこちらの解説を読んで理解が深まりました。
受験の直前は、チートシートを読み返し、公式の最終確認をしました。
③日本統計学会公式認定 統計検定 2級 公式問題集[2018〜2021年][2016〜2017年]
一通り、試験の範囲を網羅したら、過去問に挑戦するとよいと思います。
1週目は、本番と同じように90分間で解いてみて、
2週目は、1問1問解答、またはこんな感じの解法かなーと、自分の解法を確認するかたちで進めました。
公式問題集は[2014〜2015年] [2011〜2013年]もありますが、私は最後に受けた試験で不合格だったら着手しようとしておりました。
④統計検定2級-模擬問題集 (全3巻)
過去問を一通り解いた後に、kindle Unlimited で無料で入手できた模擬問題集を着手しました。
過去門を何回も繰り返してもよかったと思うのですが、同じ問題ばかり繰り返してしまうと、
新しい問題への対応能力が落ちてしまうかと思ったので、
なるべくいろんな問題に触れられるようにと思い、着手しました。
④改訂版 日本統計学会公式認定 統計検定2級対応 統計学基礎
上記で述べたように、私の場合は数学の復習がままならないうちにこちらを着手したため、
1回では完璧に内容を理解することができませんでした。
ただ、過去問を解いていくうちに、こちらのテキストの内容がだんだん理解できていることに気づきました。
準1級を受験するために、また、今後統計を本格的に勉強したい場合、こちらのテキストの内容を最低限理解する必要があると思うので、
自分の統計の理解力がどの程度か測る用に利用するのもよいと思いました。
⑤【おまけ】統計の歴史
「問題を解くのに疲れちゃったなー」という時に、読み物としておすすめです。
ヨーロッパの国々を中心に書かれていて、統計がどのように世界に広まったのかが書かれています。
コンピューターがなかった時代にもかかわらず、統計を利用して国の状態を把握しようと試行錯誤した話や、
このころ発展してきた諸科学(社会学や医学)において、統計を信頼できるかという議論がなされる話が面白かったです。
私は高校生の時に受講していた世界史が好きだったので、とても楽しく読めました。
終わりに
問題を解けるようになるまで、自分が思っていたより時間がかかってしまいましたが、
問題を解いて、理解が深まることで、統計を勉強することが楽しくなってきました。
また、会社で統計勉強会が開催されており、一緒に勉強する仲間がいることでさらにモチベーションが
上がったことも、諦めずにやってこれた大きな要因だと思っております。
学んだ知識が、業務に活かせるよう、引き続き精進してまいります!